猫の死骸屋さん

初めまして。安堂(Andou1126)と申します。詩や短歌などの文章表現を手広くやってます。 現在は主に「煉瓦」(renga_bungaku)にて作品を発表しています。 このブログは、普段書かない長い文章の練習を兼ねて、エッセイや備忘録など自由に書いて行こうと思います。 堅い人間なりに好き勝手書き散らかします。よろしくお願いします。

検定日とプロレス

 
好きなプロレス団体のビッグマッチと資格の検定日が重なった。
その資格は特に将来、就職のために必要でも、真剣に勉強に取り組んだわけでもない。そもそも試験日を忘れていて、試験の二週間前に慌てて参考書に取り組んだ程度の価値しか感じていなかった。
よくしてもらっていた先輩に「とったほうがいいよ。簡単だし」と勧められ、特に考えずに二つ返事で検定料を払った程度のものだ。我ながら阿呆である。
しかもビッグマッチの指定席より検定代のほうが高い。できるものなら換金してチケットに変換したいものだ。
プロレスは好きなのだが、特に詳しくはない。
好きなプロレスラーがルチャを駆使することくらいしか知らない。この情報も試合中実況っぽいおっさんが言っていたのを、聞いたような気がするだけなので情報の正確さも不確か極まりない。私は記憶力がすこぶる悪い。
技名で言えば、なんたらスペシャルやなんたらクラッシャーならまだしも、BMKやらGGHなどのアルファベット三連符が実況の口から飛び出し耳に入ると、脳が混乱して覚えることを完全に放棄してしまう。
ただショートすると、私がプロレスを好きな理由である、肉と肉がぶつかり合う暴力の空気に全身で没頭できる。下手に詳しくなろうとすることが、もともとの好きになった原動力というか、衝動を忘れさせる気がする。技名を覚える気はさらさらない。
 
衝動的に好きになったことに対しては、あまり深追いしないように気を付けている。
理屈屋の自分には何分難しいことではあるが。